アグリゲーションサイトとは? 仕組みと求人業界のサイト一覧
アグリゲーションサイトとは? 仕組みと求人業界のサイト一覧
アグリゲーションサイトとは、特定のテーマに従ってインターネット上の情報を収集・表示してくれるサイトです。
「アグリケーションサイト」という言葉自体、聞きなれないかもしれませんが、サービスは圧倒的な利用者数を誇ります。
アグリケーションサイトの利用者数 | |
Indeed | 約2476万人(月間ユーザー数) |
スタンバイ | 約789万人(月間ユーザー数) |
求人ボックス | 約699万人(月間ユーザー数) |
参考:similarweb
このように、アグリケーションサイトをうまく利用できれば、3000万人以上のユーザーを相手に求人を掲載可能です。
この記事では、仕組みやビジネスモデル、メリットなどアグリゲーションサイト自体を解説し、求人業界のアグリゲーションサイトの一覧を紹介します。
アグリゲーションサイトとは?
アグリゲーションサイトとは、特定のテーマに基づき様々なサイトが持つ情報を1つにまとめたWEBサイトです。
アグリゲーションサイトの代表的なサービスには、Indeedが挙げられます
Indeedは、あらゆる求人データを1つにまとめた求人プラットフォームです。
ここでは、アグリゲーションサイトの仕組みなどアグリゲーションサイトを徹底解剖していきます。
アグリゲーションサイトの仕組み
アグリゲーションサイトが情報を集める仕組みは2種類あります。
- クローリング
- スクレイピング
それぞれ見ていきましょう。
クローリング
クローリングとは、クローラーと呼ばれるシステムが自動的にネットを巡回し情報を集める方式です。
クローラーがサイトを巡回する頻度・回数などは不定期のため最新情報を更新できません。
スクレイピング
スクレイピングとは、WEB上から特定の情報を集める仕組みです。
クローリングと違う点は、「必要な情報のみを集めること」「集めた情報を加工できること」の2点です。
2つの情報収集の仕組みを使ってアグリゲーションサイトは出来上がっています。
しかし、これ以外にも直接投稿できるサイトや自社サイトと個別に連携できるサイトもあります。
ビジネスモデル
アグリゲーションサイトのビジネスモデルは「広告収入モデル」です。
広告収入モデルとは、アグリゲーションサイト内の広告枠を販売しその広告費によって利益を得るビジネスモデルです。広告主にとって、アグリゲーションサイトは多くの人が訪れるサイトであり多くの人の目に留まるため魅力的です。
他にも有料オプションなど課金して、求人情報など優先的に表示させるオプションなどもあります。
以下の章で具体的なアグリゲーションサイトについて解説していきます。
求人業界のアグリゲーションサイト一覧
求人業界のアグリゲーションサイト一覧を見ていきましょう。
- Indeed
- 求人ボックス
- スタンバイ
- Careerjet(キャリアジェット)
- Simply Hired(シンプリーハイヤード)
- Jooble(ジョーブル)
- jobda(ジョブダ)
- 仁王(ニオウ)
8つのアグリゲーションサイトの特徴を解説します。
Indeed
Indeedは、株式会社リクルートホールディングスが運営する、「日本最大級」のアグリゲーションサイトの1つです。
CMでお馴染みなので皆さんご存じだと思いますが、Indeedもアグリゲーションサイトです。
国内利用者数は1,000万人を超え、世界月間訪問数は1億8,000万人以上となっています。
Indeedの料金形態はクリック課金で、求人の無料掲載も可能です。
また有料オプションもあり、優先的に求人を表示することもできます。
Indeedの特徴は多くの利用者がいるところです。
Indeed運用の特徴や仕組みとは?掲載方法や成功事例について紹介
求人ボックス
求人ボックスは、「食べログ」などで有名な株式会社カカクコムが運営しているアグリゲーションサイトです。
このサイトは、日本版Indeedであり日本向けに開発された為機能が充実していてとても使いやすいです。
求人ボックスもクリック課金で求人の無料掲載も可能です。
また有料オプションもあります。
求人ボックスは、飲食業界の企業におすすめです。
スタンバイ
スタンバイは、株式会社スタンバイが運営するアグリゲーションサイトです。
Yahoo!Japanと連携しているためYahoo!ユーザーにアプローチが可能となっています。
そのため、日本全国の求人に対応しており、地方や特定の地域に特化した求人検索も可能です。
スタンバイは、採用コストをかけず採用活動したい企業におすすめです。
スタンバイとは? 概要から他サービスとの違い、掲載方法・料金まで解説
Careerjet(キャリアジェット)
キャリアジェットは、イギリスのロンドンで発足したCareerjet Limitedが運営している求人検索エンジンです。
キャリアジェットは世界90ヵ国以上でサービスを展開しているのが特徴です。
カテゴリで求人検索が可能で英語の求人を用意すると異なった層からのエントリーが期待できます。
料金形態はクリック課金と掲載課金です。そのため、無料掲載はできません。
Simply Hired(シンプリーハイヤード)
Simply Hired(シンプリーハイヤード)は株式会社リクルートホールディングスが運営する求人検索エンジンです。
このサイトは運営元が同じですが違う点がいくつかあります。
- 年収診断が可能
- 100社以上の求人サイトに求人が掲載される
Simply HiredはIndeedと連携しておりSimply Hiredで求人を掲載すると自動的にIndeedに反映され、Indeedで作成してもSimply Hiredに自動反映されます。
Jooble(ジョーブル)
Jooble(ジョーブル)とはイギリスに本社を置くBestjoob Holdings Limitedが運営する求人・採用検索エンジンです。
Joobleは世界64ヵ国に対応しており海外に拠点を置いている企業におすすめです。
また、「ジョブアラートメール」という会員専用のサービスもあり、仕事探しを効率的に行えます。
料金形態はクリック単価は非公開ですが、有料・無料掲載は可能です。加えて有料オプションもあります。
jobda(ジョブダ)
jobdaは、ジョブダ株式会社が運営する求人検索エンジンです。
jobdaは、Indeedや求人ボックスと同じような利用方法ですがjobdaだけの特徴があります。
それは、「FEED STREAM」というサービスです。このサービスは、月額1万から始められるデータフィードサービスです。
このサービスを利用した会社で実際に採用率もアップした事例もあるようです。
仁王(ニオウ)
仁王(ニオウ)はSBヒューマンキャピタル株式会社が運営するサイトです。
仁王の特徴は、仁王独自の基準で企業と求人情報にランク付けをしているところです。
企業年収や評価の口コミ情報の公開も開始され、求職者に寄り添ったサイトとなっています。
求人の無料掲載が可能です。有料掲載に加え様々なオプションがあります。
アグリゲーションサイトのメリット
アグリゲーションサイトの掲載側、利用者側のメリットを、それぞれ見ていきましょう。
掲載側のメリット①無料で求人掲載可能です
企業にとって求人広告費は大きな負担となることがありますが、無料で求人を掲載できることで、採用コストを大幅に削減できます。
特に中小企業やスタートアップ企業にとって、コスト削減は大きなメリットとなります。
また、無料であれば複数の求人を一度に掲載することができ、企業の様々なポジションや役割に対する候補者を集めることが可能です。
さらに、無料掲載により、コストをかけずに広範囲の求職者にアプローチできるため、費用対効果も高くなります。
掲載側のメリット②利用ユーザーが多いため集客率も高い
アグリゲーションサイトは、多くのユーザーが利用しているため、企業が求める様々なスキルや経験を持つ求職者にリーチすることが可能です。
これにより、企業はより多くの応募者から適切な候補者を選びやすくなります。
利用者が多いということは、掲載された求人情報が多くの目に触れるため、応募者数が増え、採用活動が効率化が期待できます。
掲載側のメリット③データ分析の容易さ
アグリゲーションサイトでは、求人情報に対する求職者の反応(クリック数、閲覧時間、応募数など)を詳細に追跡できます。
これにより、どの求人が最も関心を引いているのか、どの職種やエリアに対する需要が高いのかを判断可能です。
また、多くのアグリゲーションサイトでは、リアルタイムでデータを可視化できます。
このダッシュボードでは、求人のパフォーマンスを瞬時に把握でき、必要に応じて求人内容の改善や戦略の見直しを行うことができます。
過去のデータをもとに、今後の求人市場の動向や求職者の行動パターンを予測し、季節ごとの採用戦略や新たな職種の登場に備えることも可能です。
掲載側のメリット④数の職種やエリアで採用活動が可能
アグリゲーションサイトでは、企業は異なる職種や勤務地に応じて複数の求人を同時に掲載できます。
各ポジションに適した人材を効率的に採用でき、企業の成長や事業展開が可能です。
特に広いエリアに事業所を持つ企業や、リモートワークが可能な職種の場合、全国から求職者を募ることができ、より多様な人材を採用することができます。
各地域の特性やニーズに合わせて求人を掲載することで、地域ごとに適切な人材を確保しやすくなります。
また、複数のエリアで採用を行うことで、企業の知名度やブランド力の向上にもつながります。
利用者側のメリット①1つのサイトで様々な求人を閲覧できる
求職者は、複数の企業や業界の求人情報を一つのプラットフォームで一括して検索・閲覧できるため、時間と手間がかからずに済みます。
複数のサイトを個別にチェックする必要がなく、簡単に比較検討できる点が大きなメリットです。
また、職種や企業、エリアの求人が一元的に集まっているため、自分の希望やスキルに合った求人を簡単に見つけられます。
選択肢が多いことで、理想的な職場を見つける可能性が高まります。
求人の最新情報へのアクセス: アグリゲーションサイトでは、常に最新の求人情報が更新されているため、求職者はタイムリーに新しい求人をチェックすることができます。
利用者側のメリット②無料で検索・閲覧できる
求職活動において費用がかかることは大きな負担となり得ますが、アグリゲーションサイトではすべてのサービスが無料で利用できるため、金銭的な心配はありません。
何度でも気軽にサイトを訪れ、情報を収集したり、応募したりできます。
利用者側のメリット③職種を絞って利用可能
求職者は、自分のスキルや経験に合った職種を絞り込んで検索でき、より精度の高いマッチングが期待できます。
特定の職種や業界に絞り込むことで、自分にとって不必要な求人情報を除外でき、効率的な検索が可能です。
結果、無駄な時間を省け、一般的な求人サイトでは見逃しがちな専門的なポジションやニッチな業界の求人も見つけやすくなります。
アグリゲーションサイトのデメリット
掲載側のデメリット
掲載側のデメリットは2つあります。
- 求人数が多いため求人が埋もれてしまう
- ノウハウが必要
求人している企業が多く同じ業界の求人もあるため無料求人では応募が来ない可能性があります。
また、求職者が目を引くようなスカウト文の作成などの工夫が必要になってきます。
掲載側のデメリットはアグリゲーションサイトの欠点といってもいいでしょう。
利用者側のデメリット
利用者側のデメリットは以下の通りです。
- 応募の際に手間がかかる
- 求人票で得られる情報が少ない
アグリゲーションサイトの求人検索エンジンでは、応募の際自社採用サイトへ移動したり別のページへ移動してしまうため、ユーザーの手間になってしまいます。
企業の比較ができるメリットがありますが、1つ1つの求人票での情報が少ない為企業ごとの採用ページに移動という手間がかかってしまいます。
アグリゲーションサイトに関するよくある質問
アグリゲーションサイトは著作権違反?
アグリゲーションサイトは自動で情報を収集するため著作権違反になってしまう可能性があります。
過去の著作権法で、情報を自動収集することは「複製」にあたるとされてきました。しかし、過去の法改正で軽微利用であれば問題ないとされました。よってアグリゲーションサイトの自動収集は違反になりませんが、軽微の範囲を超えてしまう為注意が必要です。
アグリゲーションサイトとキュレーションサイトの違いは?
アグリゲーションサイトとキュレーションサイトの違いは、自動か手動かの違いが大きいです。
アグリゲーションサイトは複数のWEBサイトから情報収集し1つのページにまとめるものです。キュレーションサイトは特定のテーマに関連するコンテンツを選択し手動で編集するものです。このサイトは編集者の主観も入っているためニュアンスが少し違った情報もあります。キュレーションサイトは「まとめサイト」などと呼ばれることもあり、情報が正しいとは限らないという問題があります。
アグリゲーションサイトはコストがかからない
本記事では、アグリゲーションサイトの 仕組みや求人業界のサイト一覧を見ていきました。
アグリゲーションサイトは、求職者と企業双方にとって強力な採用ツールとなります。
掲載企業にとっては、無料で求人を掲載できる点が大きな魅力です。
多くの求職者が集まるプラットフォームで、コストをかけずに幅広い人材にリーチできるため、採用活動の効果が向上します。
また、リアルタイムでのデータ分析が可能であり、求人広告の効果を最大化可能です。
アグリゲーションサイトは、現代の採用市場において欠かせないツールであり、求職者と企業の双方に大きなメリットになります。
Kaiketsuでは、アグリゲーションサイトに特化した採用の支援が可能です。
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